There are intriguing differences between the Sanin Region of
Japan, where I live now, and the Northeastern United States, where I used to
live. In my earlier posts I have already mentioned a few of them; the way of
using some topwater plugs, the prevalence of bail-less reels in the U.S. in
contrast to in Japan, etc. Today I would like to discuss another difference: a
regulatory mechanism to control recreational fishing. How about introducing a
fishing permit system in Japan?
(私が今住んでいる日本の山陰地方と、かつて住んでいた米国北東部の間には、興味深い違いが見られます。これまでの投稿で私は、そのうちのいくつかをご紹介しました。例えば、ある種のトップウォーター・プラグの使い方です。あるいは、米国と違って日本ではベールレス・リールがほとんど普及していないことなどです。今日は、もうひとつ別の違いについて、つまり、趣味としての魚釣りを規制する仕組みについて考えてみます。私は、日本にも、魚釣りの許可証制度を導入したらどうだろうかと思うのです。)
When I was in
New York City, I had to buy a permit for surf fishing and get registered every
year. The permit was available at any tackle shop. I don’t remember the exact
price, but it should have been about 20 dollars per year. The permit became
free of charge a few years ago, and you would not need to pay a fine even if
you were caught while fishing without the permit. However, you were still
required to ask a tackle shop to register your name in the Recreational Marine
Fishing Registry, in order for the authorities to know the approximate number
of fishermen and to develop measures for conserving marine resources.
(ニューヨーク市に住んでいた時、私は毎年、岸からの海釣り用の許可証を入手し、名前を登録してもらう必要がありました。許可証は、どの釣具屋でも買えました。正確な値段は忘れましたが、1年で20ドル前後だったはずです。数年前、その料金はゼロになり、許可証を持たずに釣りをしているのが見つかっても、罰金を払う必要はなくなりました。しかし、それでも釣り人は、やはり釣具屋に行き、「海釣り登録簿」に名前を登録することが求められました。それは、当局が釣り人の数を把握し、水産資源の保護につながる施策を立案するためでした。)
The authorities
update the fishing limits every year to regulate your catch. You are
permitted to keep fish only when the fish is within the regulation. For
example, you can keep up to 5 flukes a day only when they are bigger than 18
inches and only when they are caught between May 17 and September 21 in
accordance with 2015 fishing limits. On the other hand, there isn’t such a
regulatory mechanism for marine fishing in the Sanin Region. You can fish
almost anywhere without a permit. You can take as many fish as you want, even if the fish are still babies.
(当局は毎年、「魚釣り制限リスト」を改定し、釣り人が釣る魚を規制します。釣り人は、自分の釣った魚が規制の範囲内にある時に限り、魚を持ち帰ることができるのです。例えば、2015年の「魚釣り制限リスト」に従えば、釣り人がヒラメを持ち帰っていいのは5月11日から9月21日の間だけであり、18インチ(46センチ)以上の大きさのものだけを、最多で1日5匹までしか持ち帰れないことになっています。一方で、山陰地方の海釣りには、そのような規制の仕組みはありません。許可証などなくても、ほとんどどこででも、釣りはできます。自分が釣った魚は、好きなだけ持ち帰ってかまいません。たとえ幼魚ばかりであっても、です。)
How to conserve
marine resources is worth discussing, of course, but it is not the biggest
reason why I believe a fishing permit system should be introduced in Japan.
Unlike New York City, there are many small fishing villages at the shore of the
Shimane Peninsula. Those villages became hugely depopulated and I heard that
their incomes became meager due to many reasons. The proceeds from the permit
system should be used to support those villages.
(水産資源の保護は、もちろん議論に値するテーマです。しかしそれが、魚釣りの許可証制度が日本にも導入されるべきだと私が思う最大の理由ではありません。ニューヨーク市と異なり、島根半島沿岸には、小さな漁村がたくさんあります。過疎化に苦しむそうした漁村では、様々な理由から、住民の収入が減っているそうです。許可証制度から得られたお金は、そうした漁村の支援に回されるべきです。)
I do not think
that we, amateur anglers, always get along with local professional fishermen.
Personally I feel I owe them a lot. If they were gone and the villages were
abandoned, we would lose many beautiful fishing spots, too. Professional
fishermen don’t need us, but we need them. I believe a fishing permit system
could help to create a bigger and more organic fishing community that allows
the professionals and the amateurs to coexist more meaningfully. Even fish
might want to join it because they would be freed from the fear of overfishing.
What do you think?
(趣味で釣りを楽しむアマチュアの私たちと、プロの地元漁師との関係は、必ずしも良好であるとは思えません。個人的には私は、彼らに大きな借りがあるような気がしています。もしも彼らがいなくなり、漁村が放棄されてしまえば、多くの美しい釣り場もまた、失われてしまいます。プロの漁師は私たちを必要としませんが、私たちは彼らを必要とするのです。許可証制度が導入されることで、より大きな、より有機的な釣りのコミュニティーができあがり、そこでは、プロとアマチュアが、より有意義に共存できると思います。乱獲の恐怖から解放された魚たちも、そこに加わってくれるかもしれません。あなたは、どう思いますか?)
「許可証制度」はまさに文化の違いでしょうね。
ReplyDeleteアメリカは、動物でも広大な保護区を設けて、環境保全にまい進しているみたいですし。
日本で導入しても、本来の支援にまわらない気がします。
海岸の漂流物除去とかで、環境保全に使ってもらうしくみがあるなら、大歓迎なんですが。
ちなみに、渓流釣りで、毎年、入漁券を買うのですが、それは、養殖したヤマメを春先に放流することに使われています。
でも、ほとんどの漁協が成魚放流のため、解禁日に釣られてしまい、恩恵を受けるのは、解禁日に釣行できる人だけです。
渓流の環境維持とかに使ってほしいものです。
Shunさん、コメントありがとうございます。
ReplyDelete私も、ぜひ環境保全にも使ってもらいたいと思います。
上に書き切れなかったことがあるので、ちょっと補足します。
以下は、水産庁のサイトからの引用なのですが、「釣り」を漁法上分類すると、(1)手釣り(2)竿釣り(3)機械釣り(4)ひき縄釣り(5)立て縄釣り(6)はえ縄釣りの6種類となり、このうち、すべての遊漁者が行えるのは(1)手釣りと(2)竿釣りに限られる、とのことです。
ただ、手釣り・竿釣りと言っても、この20年くらいで、人間側の道具は格段に進歩したと思います。でも当然、魚は、昔のままなんですよね。
昔、PEラインがなかった頃には手の届かなかった魚が、今はどんどん釣られています。
そういう点から考えても、「手釣り・竿釣り」だから規制しなくても良い、というわけには、いかないんじゃないかという気がしています。釣り道具が大幅に進化し、昔よりも乱獲につながりやすくなっているんじゃないかと思います。
私は反対しときます。
ReplyDelete日本の海岸(堤防)も殆どが立ち入り禁止(地権者・国有地)が居られます。駐車する場所も殆どが同意を得ておらず厳密に言えば不法侵入・違法駐車となります。釣りをしない人から見れば公共マナーすら自分の都合で守れない不届き者が私達なのです。
釣り人は「環境保全」などと綺麗事は言えない立場だと考えます。ゴミを持ち帰らないと批判の対象になりますが結果としてやってる事は同じですからね。つまり「許可証」を発行しようがしまいが有料であろうが無かろうが環境に対する結果は同じです。ゴミを釣り場にポイ捨てして良いと言ってるのではありません。
モラルやマナー云々は個々の考え方で程度も違いますが、上記の理由で既に「無法者」である事を大半が自覚していますので今更騒がなくても良いと考えます。
ルールやマナーを「許可証」あるいは「免許」として形に表す事も時と場合によっては大切かと思いますが、大半の思いやりのある日本人には必要の無い事だと思います。
自由に釣が行えるのは「持ちつ持たれつ」、優しい日本人の精神で成り立っておると感謝に堪えませんが一部、残念な行動をされる方が居られるのは事実ですが、一方的に批判する事も難しい立場であると思います。
バックリミットの考え方は日本人には受け入れられないと思います。
魚を傷つける行為自体に変わりは無く、そもそも食べる文化ですからね。旬の魚とは産卵期に近く、やはりそこを狙って釣るわけですからダメージは相当です。私は長年にわたりタグによるリリース後の魚の行動等を調べました(これ自体も魚に対する暴力です)、弱りやすく生殖までに時間の掛かる小さな魚はリリースするしても効果は薄いと考えています。
釣り人の本音と建前が躊躇に現れますが、狩猟本能と思ってご勘弁下さい。
ICHIさん、こんにちは。
ReplyDeleteそうですね。私も自分のことを本質的に「不届き者」だと思っていますよ。
島根半島の地磯とかに行く時、地元の方が水産業や農業用に切り開かれた通り道を使わせてもらうことがあります。
そういう時、地元の方とすれ違うと、いつも私は「悪いなあ」という思いがするので、なるべくお話をするようにして、感謝の気持ちが明確に伝わるように心がけています。
最初の投稿にも書いていますが、私の主眼は、水産資源保護というよりも、むしろ漁村保全です。
ルアーの一つは2,000円くらいしますが、年間でルアー1本分くらいのお金を拠出して、漁村の通行料みたいな名目で漁村側に渡すことはできないかと思います。
そもそもはお互いの無償の好意に基づくべきですし、何でもかんでもお金で換算すべきではないですが、調べてみると実際、漁村は経済的に疲弊しているらしいです。